2025年度研究成果報告 「冒険消費」の提案
Z世代の消費行動を解明する新概念「冒険消費」を発表
「物欲がない」「コスパにシビア」と言われるZ世代の消費行動に対して
同世代である大学生が調査・分析を行い発見した「冒険消費」
若い世代の消費意欲を引き出すヒントを提案します
関西学院大学(所在地:兵庫県西宮市上ケ原一番町 1-155)社会学部・鈴木謙介ゼミは、Z世代の消費行動に関する新たな研究成果「冒険消費」を発表しました。本研究は、近年経済的に慎重だと言われるZ世代が、実は「欲しいものはあるが、購入に踏み切れないでいる」という状態にあることを「購入待ちリスト」の存在から明らかにしています。
調査によると、Z世代の多くは商品に対する強い関心を持ちながらも、経済的な理由だけでなく、心理的・社会的要因、情報不足などの複合的な理由から購入を躊躇しています。しかし、特定のきっかけがあれば購入に踏み切るという「冒険消費」の実態も判明しました。
本研究は従来の「Z世代は消費に消極的」という単純な見方を覆し、彼らの消費意欲を引き出す新たなマーケティング戦略の可能性を示唆しています。
調査のサマリー
1. 実は「欲しいものはたくさんある」Z世代
調査の結果、29歳以下のZ世代は「近いうちに買うつもりはあるけれど、まだ買っていない商品」を「購入待ちリスト」として多数保有しており、実は「欲しいものはたくさんある」という状態であることが明らかになりました。
2. 「決め手に欠ける」から消費に踏み出せない
「購入待ちリスト」の商品を実際には購入しないというケースも多く、その原因として「情報過多による選択疲労」「自分に合うか分からない不安」など、決め手を欠いていることが原因であることが浮き彫りになりました。
3. 適切な外部からの後押しが消費のきっかけに
「購入待ちリスト」の商品を購入するきっかけとして、「外部からの後押しが『言い訳』となって購入を決断する」というパターンが見られることが明らかになりました。ここから「商品を宣伝するのではなく、消費者の背中を押す施策が必要」という示唆を得ました。
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